活動報告

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野沢温泉源泉かけ流しの会活動報告

このページでは会の活動などをお伝えして参ります。
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「ORP(酸化還元電位)分析」

私たちの温泉の“品質”を知るために

100_5807.JPG↑源泉麻釜でのORP分析の模様 2006年10月、野沢温泉の湯の品質そして秘めたる力を知るために野沢組惣代、野沢温泉源泉かけ流しの会会長立ち会いのもと、野沢温泉の代表的な源泉の一つ麻釜(おがま)にて「ORP(酸化還元電位)分析」が行われました。この分析によって各宿の浴槽まで湯の鮮度が保たれたまま提供されているのかなど、温泉の現在の状況を知る事が出来ます。

宿の浴槽での「ORP分析」

100_5827.JPG↑宿の浴槽調査 源泉と同じく各宿の湯口でのORP分析やpH測定、浴槽の大きさなどを測り、温泉が浴槽にどのような状態で提供されているのかを調べます。
源泉と湯口のORP値やpH値などを総合的に比較分析し湯の鮮度を調べます。これにより源泉が鮮度を保ったまま浴槽まで引湯されていることを証明します。

科学的に実証されたアンチエイジング効果への期待

DSCF1603.JPG↑大掛かりなモニター調査 温泉の調査・分析と同時に、野沢温泉の温泉が人の肌に与える影響についても調べが進みました。
まず約40名の入浴モニターに5分間入浴してもらい、前後の肌のORPとpHを測定(入浴した湯は共同浴場の河原湯)。個人差はあるものの、ほとんどのモニターの肌ORP数値がより還元傾向を示し5分間という短時間の入浴でもアンチエイジング効果に期待が持てるという高いポテンシャルを持つ事がわかりました。 また、2ヵ月に及ぶ長期的な調査も行われ、普段温泉入浴をしていない20~60代までの男女20名に入浴モニターとなってもらい、原則として2ヵ月間にわたり毎日、最低でも5分間、野沢の温泉に入浴してもらいました。入浴する温泉は泉質により「大湯系統」と「麻釜系統」に大別し、入浴してもらう施設をそれぞれ数カ所指定、もちろんいずれも“源泉かけ流し”の施設です。調査にあたりモニターの皆さんには入浴は野沢温泉のみとしてもらい、家庭の風呂等への入浴はしないようにお願いしました。最後まで参加していただき、所期のデータが得られたのは15名の方々でした。肌の粘弾性の測定は、実験開始時、1ヵ月後、2ヵ月後の3回行い、「前腕屈側」および「手の甲の部分」を測定しました。「手の甲」の部分は、常に外気や紫外線にさらされるなど、様々な外的要因によるダメージを受けやすい部分ですが、実験開始時と60日後において有効なデータが得られた15名中11名の肌の粘弾性向上が確認されました。

 これまで温泉への入浴効果の実証は、様々な観点で行われてきました。しかし、その大半は“温熱効果”や“転地効果”に由来するものであり、泉質や成分に着目した実証はあまりにも少ないのが現状です。“温熱”であれば、その対象は温泉に限る必要性はなく、また、“転地効果”であれば何も温泉地に限る必要もない訳です。今回の調査は「温泉」そのものの効果を科学的に実証する画期的なものとなりました。

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「源泉かけ流し宣言」

「源泉かけ流し」こそ“野沢温泉スタイル”

DSC_1703.JPG↑野沢温泉源泉かけ流しの会河野徳男会長(当時) 様々な調査・分析を行い、私たち自身も知らなかった野沢温泉の温泉が持つ素晴らしい力を知り、「源泉かけ流し」こそが“野沢温泉スタイル”であるという結論に至りました。これは決してろ過循環をしている温泉を否定するものではなく、野沢温泉の湯が持つ性質、力、可能性などから、野沢温泉では源泉に何も手を加えず「源泉かけ流し」で提供することが望ましいという判断からです。

 野沢温泉源泉かけ流しの会ではこの“野沢温泉スタイル”を未来に向かって大切に守り続けていく為、温泉の源であり“温泉の木”とも言えるブナの木の植樹などで温泉そのものを守る活動も進めていく事にしました。

そして「源泉かけ流し宣言」へ

DSC_1707.JPG↑源泉かけ流し宣言を読み上げる河野清貴副会長(当時)  2007年5月26日、多くの関係者やマスコミが見守る中、私たち野沢温泉源泉かけ流しの会は「源泉かけ流し宣言」で3つのお約束を致しました。

  • ●「温泉」のあるべき姿を追求し「源泉かけ流し」の湯船(浴槽)を提供します。
  • ●温泉利用者が求める温泉情報をわかりやすく正確に伝えます。
  • ●温泉の効用を追求するとともに「温泉文化」の継承と創出に努めます。

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